FOMC(連邦公開市場委員会)後のドル・円

March 13, 2017

来週のドル・円は日米の金融政策と米利上げペースを見極める展開となります。米連邦準備制度理事会(FRB)は 14〜15日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で 0.25 ポイントの追加利上げを決定する見通しです。

ただ、FRB の金融当局者は 3 月利上げに前向きな見解を何度も示しており、追加利上げは完全に織り込まれています。

一方、日本銀行は 15-16 日開催の金融政策決定会合で、日銀は長期金利の目標水準を変更せず、金融緩和政策を堅持すると予想されていることから、ドル安・円高へ急速に進行する可能性は低いとみられます(現状維持か)。

先週までの各為替レートの推移は以下の通りです。

 <ドル円 日足>

 

HSBCやStandard Chart Bankの出先機関がある中国経済について上記のBankと同様英国企業であるMan社の情報に触れてみよましょう。

 

【以下、Man社 からの引用】

□市場経済との親和性を高める人民元〜 緩やかに進む人民元安が意味するもの 〜

 

中国人民元は、2010 年半ばから、毎日設定される基準値(対米ドル)からの乖離(変動幅)を一定範囲に抑える「管理変動相場制」が採用されています。この変動幅は近年、 拡大が図られ、また、基準値の算定方法も見直されるなど、人民元を市場経済に近づけ る動きが見られます。こうした人民元の改革は、過去において、市場の混乱につながるケースがありました。

 

2015 年 8 月、中国人民銀行は基準値(対米ドル)の算出方法を変更し、基準値を一 日で 1.86%切り下げる(通貨安)調整を行ないました。その結果、その後の 3 日間で人民元が約 3%と大きく下落しました【A】。また、2016 年 1 月にも基準値が比較的大きく切り下げられると、中国経済に対する不透明感が高まると共に、更なる通貨切り下げ懸念も起こり、金融市場は世界的に混乱を来しました【B】。

 

自国通貨の切り下げは、輸出産業に恩恵となる一方で、輸入価格の上昇や、資金の国 外流出を招く恐れがあることから、通貨政策には慎重な対応が求められます。中国のGDP に占める輸出(産業)はさほど大きくないため、通貨切り下げのメリットは小さいと考えられるものの、2015 年夏以降の人民元切り下げは、米金融政策の転換に伴い、 2014 年秋から半年程度続いた米ドル高に連動する形で、相対的な人民元高となったこと【C】に伴う弊害(輸出不振など)を是正する意図があったと思われます。

 

中国当局は海外送金などに規制を設けており、資金流出に対して警戒を続けていますが、人民元の相場は、昨年の米大統領選以降の米ドル高に追随せず、緩やかながら人民 元安基調を維持しています。こうした人民元安の背景には、中国当局が輸出の恩恵と資金流出の両方を見ながら、人民元の管理を緩める姿勢を取りつつあると考えることもできます。この先、中国政府が市場経済を取り入れ、変動幅の更なる拡大など、市場経済に寄り添う姿勢を強めるならば、中国の投資先としての魅力も高まると期待されます。

 

□中国、成長鈍化を容認し安定成長を目指す〜17年の成長率目は 6.5%前後~

 

3 月 5 日、中国で全国人民代表大会(全人代、日本の国会に相当)が開幕し、2017年の経済成長率目標を 6.5%前後に設定すると表明された。16 年の政府目標の 6.5~ 7.0%から引き下げとなりますが、第 13 次 5 ヵ年計画(16 年~20 年)の目標である、 国民 1 人当たりの所得水準を 10 年比で 2 倍にするために必要な年平均 6.5%以上の成長と同水準になります。

 

李首相は 16 年の活動報告で、「通年の主要な目標が達成され、第 13 次 5 ヵ年計画は 順調なスタートを切った」と述べました。予想を上回る都市部の雇用、供給側の構造改革の進展、サービス業やハイテク産業などの伸び、“一帯一路”建設の進展など、経済 成長の質と企業利益が増加したことなどにより、安定的に推移したと述べました。なお、 世界の経済成長に対して 30%超の貢献度があったことにも触れており、世界への影響力を誇示しました。

 

また、今秋には、党の重要方針を決める、5 年に一度の中国共産党全国代表大会を控 えていることから重要な意義を持つ年であるとも強調し、供給側の構造改革やイノべーションを促進することなどにより、安定成長を保ちつつ新常態(ニューノーマル、経済 の質を重視した安定成長)を前進させるとしています。さらに、過剰設備の解消に向け、 国有企業改革を推進する一方で、レイオフされた労働者への支援として、都市部でのさ らなる雇用創出を目指すとしました。金融関連では、資産の証券化や債務の株式化などを推進するとしました。

 

印象的であったことは、今大会の冒頭で、習国家主席が昨年 10 月の全体会議で位置付けられた、別格の指導者を意味する「党中央の核心」になったことが紹介され、報告の中でもたびたび「核心」という言葉が使われたことです。これは、今秋の全体会議を見据えて習氏の求心力強化を図ったとみられ、成長鈍化を容認してでも、新常態や構造改革を着実に推し進めることで、国内外で一層の影響力を高めていく狙いがあると思われます。

 

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