長期金利誘導は禁じ手か 思わぬ効果も

長期金利をゼロ%に誘導する日銀の新たな金融政策は本当にうまくいくのか。「長期金利の操作は困難」との見方が日銀のホームページには記されている。 従来の日銀は長期金利を直接コントロールする政策には一貫して否定的な立場を取ってきた。長期金利に誘導目標を定める今回の決定は金融政策の方向を変える大きな転換である。 ただ2%の物価目標が3年半たっても達成できないなかで、異次元緩和に伴う大規模な国債買い入れが長期化。時間の経過とともに市場に残る国債が少なくなり、政策の限界も近づいていた。そこで、日銀は国債の購入量から金利水準に政策の軸足を移した。 日銀にとって、もうひとつの根本的課題は、「中立金利」――景気にとって拡張的でも収縮的でもない実質均衡金利――がきわめて低い水準(一貫してマイナス)であるということ。中立金利が低い(マイナスである)ことは、デフレとの戦いは長期戦になり、黒田総裁の任期が終わる2018年4月以降も続く可能性が高いとみられる。日銀はこれに備える必要があります。日銀は少なくとも数年は超緩和的なスタンスを維持すると共に、公的部門ないし民間部門(あるいは両者の共同)による供給サイドの改善で、将来どこかの時点で中立金利が大幅に上昇する可能性を粘り強く待たねばならない。 ※日銀は、現行の政策のもとでイールドカーブ全体を引き下げようとしているが、日本のイールドカーブは、日銀の想定よりもスティープなのではないかと思われる。日銀は、景気に打撃を与えることなく、長期債を中心に国債の買い入れ額を減らすことが可能である。 【以下、PIMCO からの引用】 GLOBAL CENTRAL BANK

GPIF(※)株式の価値向上に乗り出す

※GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人( Government Pension Investment Fund)は、厚生労働省所管の独立行政法人であり、厚生年金と国民年金の積立 金の管理・運用を行っている。 GPIFの高橋則広理事長は日経ヴェリタスのインタビューで、「市場への関与を強め、株式の価値向上に乗り出す。」と語った。世界最大級の機関投資家が新たな針路掲げたわけである。(日本経済新聞参照) GPIFが運用する国民・厚生年金の運用収益が、2015年度に続き16年度第1四半期もマイナスになった。連続で5兆円を超えるマイナスである。 最も、GPIFは、市場運用を開始して以降15年間の実質運用利回りが、目標を上回る年率2.6%の成果を上げてはいる。運用の巧拙を短期間で評価することは適切ではないが、14年10月以降、短期間で進められた株式への大幅シフトへの検証は大切である。そもそも年金財政は、人口動態や物価、賃金上昇率等の経済状況に大きく左右されるため、運用結果だけでの判断は要注意である。 平成16年時の所得代替率は標準的な世帯でおよそ59%となっています。平成16年年金制度改正では、所得代替率が50%を上回るような給付水準を将来にわたり確保することとされました。人口や経済の前提が基準的なケースとした推計では、平成35(2023)年度に50.2%となったところで調整を終了することとなり、所得代替率50%を確保し、平成112(2100)年度までのおおむね100年間における財政の均衡を確保出来る見通しとなっている。 その経済再生シナリオの下限となる名目賃金上昇率は2.5%だが、過去

9月の「総括的検証」黒田日銀はいかに動くか

日銀の黒田東彦総裁と中曽宏副総裁が、20~21日の金融政策決定会合で予定される金融政策の「総括的な検証」の枠組みについて、相次いで講演した。主な内容は以下の二つに絞られる。 ▼13年4月に導入した異次元緩和は景気を後押しし、物価をデフレでないところまで好転させた。然しながら企業や家計にデフレ心理がこびりついているので、2%の物価上昇の達成は難しい状況である。 ▼マイナス金利政策で金利水準全般が押し下げられ、社債の発行なども増え始めている。金融機関の収益を圧迫する“副作用”は認めざるを得ないにせよ、これからも必要ならばさらに対応する。 いずれにせよ、異次元緩和もマイナス金利も効果という面では、はなはだ疑問である。また、 ※日銀の政策に対して 「副作用が目立つから、撤退を考えるべきだ」との消極論と、「景気の崖っ縁だから、思い切った追加緩和を急ぐべきだ」という積極論があるが、日銀が孤軍奮闘しても空回りの感が強い。政策と金融が表裏一体の関係にあり、制度や金融を使いこなせる金融機関や企業の出現を期待する。 【以下、Nikkei Asian Review からの引用】 September 10, 2016 2:43 am JST BOJ to weigh different approach, but markets wonder what next The Bank of Japan's policy board will meet Sept. 20-21. With some predicting that these side effects will force the polic

G20首脳会議(米・中の思惑)

米中両政府は地球温暖化に関する「パリ協定」を批准した。世界の温暖化ガスの約4割を排出する米中の批准で同協定は早期発効へ大きく前進した。一方、東・南シナ海問題で互いに妥協は難しく、米中関係は協調と対立の間で揺れている。 両首脳は3日、パリ協定批准に関する文書を潘基文国連事務総長にそれぞれ渡し、必要な手続きを終えた。 今回の米中による「同時批准」は、中国が主導した。中国が初めて議長国を務め、杭州で4日から開幕する20カ国・地域(G20)首脳会議で海洋問題が争点にならないようにする狙いがある。 オバマ氏は昨年のパリ協定交渉では、温暖化ガスの排出削減規模を「達成義務」ではなく「自主目標」にとどめ、議会の承認なしに協定に参加する道を開いた。 米共和党は7月にまとめた政策綱領に「パリ協定は受け入れない」と明記。同党大統領候補、ドナルド・トランプ氏は「パリ協定離脱」を掲げており、11月投票の米大統領選の争点になる。 首脳会談で、オバマ氏は南シナ海での中国の主権を全面的に否定した7月の仲裁裁判所の判決を順守するよう要求。また、核や弾道ミサイル発射の実験を繰り返す北朝鮮の問題に関し、後ろ盾の中国に真剣に取り組むよう要請したようだ。 年末にかけて、中国の消費主導を意識した政治経済政策と米国の大統領選と金利引上げといった金融政策が世界経済を揺さぶる変化の激しい市場が予想される。 年末にかけて 【以下、Nikkei Asian Reviewからの引用】 September 3, 2016 11:00 pm JST US, China agree to ratify Paris climate acco

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